イコリア:巨獣の棲処にむけてポリシーの変更
2020年4月21日 ルーリング
Toby Elliot氏のblogでアナウンスされた、IPGとMTRの変更についての記事の和訳です。各文書の発効日は下記「新しい文書」内の日付をご参照下さい。
原文はこちら
https://blogs.magicjudges.org/telliott/2020/04/20/policy-update-for-ikoria-lair-of-behemoths/
----
新しい文書
IPG
https://media.wpn.wizards.com/attachements/mtg_ipg_17apr20_en.pdf
MTR
https://media.wpn.wizards.com/attachements/mtg_mtr_17apr20_en.pdf
----
今回のアップデートで私が言いたい事は1つだけだ、でも多くのみんながお待ちかねだと思う。紙プレイで相棒はどうするの?
Magicに相棒がいるなんてすばらしい
いつも通りのアドバイスから始めようか、「あわてるな」。デッキチェックの一貫性と施行の不可能性についての懸念をいくつか目にした。このメカニズムの開発初期段階において、我々はデザインチームと議論を交わしたが、彼らが配慮したいことの1つに、ジャッジの負担無く紙でのプレイにおいて機能させたい、ということがあるとのことだった。
良い知らせがある。この後すぐの例外1つを除いて、相棒カードは濫用できない。相棒たちは、違反した場合には直ちに合ってない事があらわになる条件を持っている。相棒カードを表にされた時にその正当性を検証する必要はなく、条件に違反しているカードをプレイすることによって利益が得られる可能性もない。
でも、このことをもってしても相棒には問題が何もない、ということにはならない、誰かが何かヘマをするってことは有り得るからだ。分割カードの点数で見たマナ・コストが何なのか知らなかったり、意図せずにサイドボードの、相棒の条件に合っていないカードが混ざっていたりすることがあるだろう。よって、このような場合を扱えるようにIPGを更新した。
理解を深める内に、この問題は2つの部分問題に分割できる興味深い課題となった:
・条件に合ったデッキリストを登録できるが、プレイしようとしていたデッキとはそもそも異なるものと判明する
・ゲーム内の行動で、デッキの"適正"がゲームごとに変化しうる
これらは〔その他一般のゲームルール抵触行為〕に該当するのだろうか?デッキの誤り系かな?どちらの項目もまったく相応しいかというと、どうだろう。そこで我々は最も単純なところから始めることにした。– 表にされた相棒の制限に違反したら【ゲームの敗北】となり、相棒の条件に違反するデッキを登録した場合、今後の(サイドボードなしの)ゲームではプレイできなくなる。でも、この濫用の可能性がほとんどないメカニズムに対して、これは明らかにキツ過ぎだ。何をどう並べ替えたものかと考える内に明らかになったことは、我々の調整は如何にしてデッキの誤りに基づく【ゲームの敗北】を取り除くかということに並行しており、相棒の問題も理念としてはそこに収まるのではないかということだった。
ゲーム開始時に相棒が宣言する制限に違反している、と誰かが気付いたときに何が起きるのか:
1. 現在プレイされているカードをジャッジが確認して、制限に違反する他のカードをすべて見つける
2. サイドボードをジャッジが確認して、制限に違反しないカードをすべて見つける。これらのカードから無作為に、〔デッキの問題〕を修復するための充分な枚数になるように選択する。サイドボードから充分な枚数が見つけられない場合、【ゲームの敗北】に格上げとなる。
3. 対戦相手はこれらの無作為に選ばれたカードを見て、その中のカードと不正なカードの、どれとどれを入れ替えるのか選択する。入れ替え終わったら、ライブラリーを切りなおして、ゲームを続行する。
このやり方は、いくらか修正した〔デッキの問題〕における、通常の修復方法と非常によく似ているはずだ。特に、1本目のゲームに無作為に選ばれたサイドボードのカードを持ち込む事ということに気をつけねばならない。しかし、機械的にはとても上手くいきそうだと感じられるはずだ。
1つ例外がある、もちろんだ。上述したように、相棒の内の1匹が、完全な証明が容易でないのだ。みんな大好きカワウソくん、ルーツリーだ。あ〜ぁ。ルーツリーは、他の、違反するカードが多すぎる場合の格上げと同じ条項をその制限の中に備える。違反するカードがすべてデッキの中に残っていない場合、【ゲームの敗北】になる。
さて、これでおしまいだ!これで全部ヨシ、違反はおしなべて対処できるし、きっとジャッジには概ね直観的に処理できてるって感じてもらえる。それじゃぁM21の更新までサヨナラ…
待て、分割カードってどうなった?
プレイヤーが、デッキ構築でやらかしたって気付いた場合の話だ。こういうことは大体リミテッドで起きると思っているんだが、構築でも起きないってわけではないだろう。プレイヤーがカードを登録して、相棒を表にして、その後しばらくの間、えーと、特定のカードが機能してないってことに気づかなかった場合だ。
この時点では、プレイヤーは2つの選択肢がある(ジャッジが、この誤りに悪意がないと確信していると仮定して)。
・上述の様にデッキを修復して、【警告】を受け、これからデッキが相棒の条件に合ってないとわかるゲームでは表にしない。
・【ゲームの敗北】を受ける。サイドボードのカードとメインデッキにある制限に違反するカードを入れ替える。トーナメントの残りの間は新たに調整したデッキリストとメインデッキを使用する。
これは〔デッキリストの問題〕の拡張で、これまでデッキとデッキリストが一致してないときでも対処していなかった状況だ。しかしながら、この違反は理念的にはデッキリストとプレイヤーがプレイしたいデッキが異なる場合(※訳注:プレイヤーがプレイしたいデッキと異なるデッキリストを提出していた場合、〔デッキリストの問題〕に該当する。)を呼び起こすし、自分の相棒の制限に違反したデッキはプレイヤーがプレイしたいデッキではないことは明らかだ。よって、新たなデッキリストとして登録し直す前に、公正に狭められた範囲で、少し尺度を持てるようにした。
これでどうだ!今回はクイックヒットはないよ。相棒による変更が今回の更新のすべてってわけだ(えっと、格上げの節で言い換えた部分が〔デッキの誤り〕にあるけど、変更したわけじゃないよ)。
紙のMagicが保留状態になってるのはわかってる。現実にもできる限り早くGatheringの部分が戻ってくるのが楽しみだよね。でも、今は、安全安心に配慮して堪えよう。それじゃぁ基本セット21までサヨナラサヨナラサヨナラ!
原文はこちら
https://blogs.magicjudges.org/telliott/2020/04/20/policy-update-for-ikoria-lair-of-behemoths/
----
新しい文書
IPG
https://media.wpn.wizards.com/attachements/mtg_ipg_17apr20_en.pdf
MTR
https://media.wpn.wizards.com/attachements/mtg_mtr_17apr20_en.pdf
----
今回のアップデートで私が言いたい事は1つだけだ、でも多くのみんながお待ちかねだと思う。紙プレイで相棒はどうするの?
Magicに相棒がいるなんてすばらしい
いつも通りのアドバイスから始めようか、「あわてるな」。デッキチェックの一貫性と施行の不可能性についての懸念をいくつか目にした。このメカニズムの開発初期段階において、我々はデザインチームと議論を交わしたが、彼らが配慮したいことの1つに、ジャッジの負担無く紙でのプレイにおいて機能させたい、ということがあるとのことだった。
良い知らせがある。この後すぐの例外1つを除いて、相棒カードは濫用できない。相棒たちは、違反した場合には直ちに合ってない事があらわになる条件を持っている。相棒カードを表にされた時にその正当性を検証する必要はなく、条件に違反しているカードをプレイすることによって利益が得られる可能性もない。
でも、このことをもってしても相棒には問題が何もない、ということにはならない、誰かが何かヘマをするってことは有り得るからだ。分割カードの点数で見たマナ・コストが何なのか知らなかったり、意図せずにサイドボードの、相棒の条件に合っていないカードが混ざっていたりすることがあるだろう。よって、このような場合を扱えるようにIPGを更新した。
理解を深める内に、この問題は2つの部分問題に分割できる興味深い課題となった:
・条件に合ったデッキリストを登録できるが、プレイしようとしていたデッキとはそもそも異なるものと判明する
・ゲーム内の行動で、デッキの"適正"がゲームごとに変化しうる
これらは〔その他一般のゲームルール抵触行為〕に該当するのだろうか?デッキの誤り系かな?どちらの項目もまったく相応しいかというと、どうだろう。そこで我々は最も単純なところから始めることにした。– 表にされた相棒の制限に違反したら【ゲームの敗北】となり、相棒の条件に違反するデッキを登録した場合、今後の(サイドボードなしの)ゲームではプレイできなくなる。でも、この濫用の可能性がほとんどないメカニズムに対して、これは明らかにキツ過ぎだ。何をどう並べ替えたものかと考える内に明らかになったことは、我々の調整は如何にしてデッキの誤りに基づく【ゲームの敗北】を取り除くかということに並行しており、相棒の問題も理念としてはそこに収まるのではないかということだった。
ゲーム開始時に相棒が宣言する制限に違反している、と誰かが気付いたときに何が起きるのか:
1. 現在プレイされているカードをジャッジが確認して、制限に違反する他のカードをすべて見つける
2. サイドボードをジャッジが確認して、制限に違反しないカードをすべて見つける。これらのカードから無作為に、〔デッキの問題〕を修復するための充分な枚数になるように選択する。サイドボードから充分な枚数が見つけられない場合、【ゲームの敗北】に格上げとなる。
3. 対戦相手はこれらの無作為に選ばれたカードを見て、その中のカードと不正なカードの、どれとどれを入れ替えるのか選択する。入れ替え終わったら、ライブラリーを切りなおして、ゲームを続行する。
このやり方は、いくらか修正した〔デッキの問題〕における、通常の修復方法と非常によく似ているはずだ。特に、1本目のゲームに無作為に選ばれたサイドボードのカードを持ち込む事ということに気をつけねばならない。しかし、機械的にはとても上手くいきそうだと感じられるはずだ。
1つ例外がある、もちろんだ。上述したように、相棒の内の1匹が、完全な証明が容易でないのだ。みんな大好きカワウソくん、ルーツリーだ。あ〜ぁ。ルーツリーは、他の、違反するカードが多すぎる場合の格上げと同じ条項をその制限の中に備える。違反するカードがすべてデッキの中に残っていない場合、【ゲームの敗北】になる。
さて、これでおしまいだ!これで全部ヨシ、違反はおしなべて対処できるし、きっとジャッジには概ね直観的に処理できてるって感じてもらえる。それじゃぁM21の更新までサヨナラ…
待て、分割カードってどうなった?
プレイヤーが、デッキ構築でやらかしたって気付いた場合の話だ。こういうことは大体リミテッドで起きると思っているんだが、構築でも起きないってわけではないだろう。プレイヤーがカードを登録して、相棒を表にして、その後しばらくの間、えーと、特定のカードが機能してないってことに気づかなかった場合だ。
この時点では、プレイヤーは2つの選択肢がある(ジャッジが、この誤りに悪意がないと確信していると仮定して)。
・上述の様にデッキを修復して、【警告】を受け、これからデッキが相棒の条件に合ってないとわかるゲームでは表にしない。
・【ゲームの敗北】を受ける。サイドボードのカードとメインデッキにある制限に違反するカードを入れ替える。トーナメントの残りの間は新たに調整したデッキリストとメインデッキを使用する。
これは〔デッキリストの問題〕の拡張で、これまでデッキとデッキリストが一致してないときでも対処していなかった状況だ。しかしながら、この違反は理念的にはデッキリストとプレイヤーがプレイしたいデッキが異なる場合(※訳注:プレイヤーがプレイしたいデッキと異なるデッキリストを提出していた場合、〔デッキリストの問題〕に該当する。)を呼び起こすし、自分の相棒の制限に違反したデッキはプレイヤーがプレイしたいデッキではないことは明らかだ。よって、新たなデッキリストとして登録し直す前に、公正に狭められた範囲で、少し尺度を持てるようにした。
これでどうだ!今回はクイックヒットはないよ。相棒による変更が今回の更新のすべてってわけだ(えっと、格上げの節で言い換えた部分が〔デッキの誤り〕にあるけど、変更したわけじゃないよ)。
紙のMagicが保留状態になってるのはわかってる。現実にもできる限り早くGatheringの部分が戻ってくるのが楽しみだよね。でも、今は、安全安心に配慮して堪えよう。それじゃぁ基本セット21までサヨナラサヨナラサヨナラ!
コメント